なぜシャンパンタワーにドンペリが選ばれるのか 日本に欠けているラグジュアリーの視点と可能性
ドンペリ発祥の地での体験
2018年11月に筆者は、フランスのマルヌ県・オーヴィエ村の修道院を見学させてもらった。ここはかつて、修道士ドン・ペリニヨンが世界初のスパークリングワインを生産したところだが、現在はモエヘネシー社が所有する接遇施設になっている。
ここでヴィンテージのシャンパンを試飲させてもらうと、文字どおり「官能的な美味」という言葉の意味がわかる。
筆者は美食に耽るほどの経済力を持ち合わせていないので、グルメマンガなどで、よく主人公がこの「官能的な美味」という形容を口にする場面を見て、率直に反感を抱いていた。何が官能的だ、語彙が少ないから適当なことを言いやがって、と思っていたが、あの表現は、実はリアルな裏づけがあった。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら