「カルチャー帝国」築く高級ブランドのしたたかさ ルイ・ヴィトンの「衝撃人事」が示す異変とは?

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セリーヌのアンバサダーを務めるBLACKPINKのリサ
セリーヌはK-popアイドル、BLACKPINKのリサをブランドアンバサダーにしている(写真:Han Myung-Gu/Getty Images)

時代の波に敏感なラグジュアリー業界では、2022年頃から「クワイエット・ラグジュアリー」(静かな贅沢)と呼ばれる潮流が到来した。ブランドロゴを過剰に誇示することをやめ、上質で控えめなデザインに注目が集まる中、「服そのもの」の存在感が以前よりも小さくなった。

そこで、各ファッションブランドは映画や音楽などの文化、エンターテインメントとの結びつきを強め、ブランドの文化的影響力を拡大させようとしている。ファッション業界で起きている「異変」を見ていこう。

ロゴ崇拝に疑問を呈したクワイエット・ラグジュアリー

ファッションブランドは、約2カ月から半年に1度コレクション(商品ラインナップ)をがらりと変えて「新しさ」を提案することで、需要を喚起してきた。

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しかしこうした慣習が疑問視されるようになった。例えば先進国から、使われなくなった古着や売れない新品の衣料品が、大量にアフリカに輸出されていることをご存じだろうか。

処理しきれない衣料品がごみ山となり、環境破壊につながっているという批判を受けている。

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