グランドセイコーがロレックスを追撃できた理由 日本の職人技が世界最大のアメリカで高い支持

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グランドセイコー
"白樺モデル”は日本有数の白樺林からインスピレーションを得てデザインされた(撮影:梅谷秀司)

世界の高級時計市場で、セイコーグループが展開する最高級ブランド「グランドセイコー」の存在感が増している。これまでスイスの名門ブランドが席巻してきた市場で「ロレックス」や「オメガ」に比肩するほどに成長しつつある。

セイコーが大きく風穴を開けているのが世界最大のアメリカ市場だ。主戦場の5000ドルから7000ドルの価格帯では、今やグランドセイコーはロレックスなどと並びランキングの上位に食い込んでいる。

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白樺モデルの日本らしさが人気に

近年、特に人気を牽引しているのが「エボリューション9 コレクション」だ。

人気の高い「エボリューション9 コレクション」(記者撮影)

その中でも通称「白樺(ホワイトバーチ)」と呼ばれるモデルは、木々の肌を模した文字盤が特徴的だ。グランドセイコーの製造拠点がある岩手県雫石町近くに群生する日本有数の白樺林からインスピレーションを得たデザインで、その美しさがファンを魅了している。

従来の機械式に加え、独自ムーブメント(駆動装置)である「スプリングドライブ」を搭載したモデルも展開する。

機械式時計のゼンマイを動力源としながら、水晶振動子とICで精度を制御する仕組みで、なめらかな秒針の動きが従来とは異なる魅力を放つ。機械式時計でありながら正確な時刻を刻むことができ、クオーツに長けたセイコーならではの技術力が際立っている。

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