iPadOS 17がUVCに対応したことで、iPadの使い道がさらに広がった。パソコンやゲームなどを利用しているときにも、iPadをサブディスプレーとして活用できるからだ。大きく、高解像度で色域の広いディスプレーを搭載しているのにもかかわらず、それを寝かしておくのは宝の持ち腐れ。タブレットとして使うだけだと、出番も限られてくる。主役としてiPadを使うだけでなく、パソコンやゲーム機などのお供にもなるというわけだ。
iPadをサブディスプレーにするための条件
ただし、単純に出力元のデバイスとiPadをつないだだけだと、映像を受け取ることができない。この機能を利用するには、UVCビデオキャプチャーに対応した機器が必要になる。この機器を介することで、HDMIケーブル経由で受け取った信号をiPad側に表示できるようになる。また、当然ながらパソコンなりゲーム機なりが、HDMIによる映像の出力に対応していなければならない。
と言っても、UVCビデオキャプチャー機器自体はそこまで高額なものではない。ノーブランドの製品でよければ、Amazonで2000円台から販売されている。安価な機器だとやり取りできる映像の解像度やフレームレートなどに制約はあるが、手軽に利用し始めることが可能なのはメリットと言えるだろう。また、ノートパソコンの中には、大型のディスプレーに出力するため、HDMI端子やDisplay Portを備えたものも多い。Nitendo Switchのようなゲーム機は、当然ながらテレビでの表示を前提にしているため、ドックがHDMI出力に対応している。
もう1つの条件が、UVCビデオキャプチャーに対応したアプリをインストールしておくこと。iPad内蔵のアプリではFaceTimeが映像の入力に対応しているが、FaceTimeはサブディスプレーとして使うためのものではないため、サードパーティのアプリをApp Storeでインストールしておくといい。「PadDisplay」や「Genki Studio」「Camo Studio」「CamX」など、さまざまなアプリが対応している。出力した映像を保存する必要があるかや、配信までしたいかなど、用途に合わせてアプリを選ぶといいだろう。
筆者は今回、PadDisplayをインストールし、パソコンとNintend SwitchをiPad Proに出力してみた。わずかに遅延があるため、応答速度を求められるゲームのプレイにはやや厳しいが、それ以外なら十分、実用的だった。ケーブルでつなげるだけで簡単にiPadがサブディスプレー化するため、外出先などで使う際に重宝しそうだ。
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