iPadを「PCやゲーム機のモニター」として使う技 iPadOS 17がUVCに対応、用途がさらに広がった

✎ 1〜 ✎ 137 ✎ 138 ✎ 139 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

UVCビデオキャプチャーを使った外部ディスプレー化は、出力元の端末に特殊なアプリや設定が不要なため、幅広い組み合わせが実現する。一方で、パソコンとiPadをつなぎ、iPadをサブディスプレーとして使うなら、わざわざUVCビデオキャプチャー機器まで用意する必要もない。ごく普通のUSB Type-Cケーブルでつなぐだけで、iPadをサブディスプレーとして使うアプリがあるからだ。機材を選ばないという点では、導入がより容易になると言えるだろう。

機器より割安なアプリの導入もおすすめ

実際、筆者は以前からiPadをWindowsパソコンのサブディスプレーにできるアプリを使用しているが、海外出張時に、両方をつなぐUSB Type-Cケーブルを忘れてしまったことがあった。その際に、現地でケーブルだけを購入。両端がUSB Type-Cのケーブルは一般的に流通しているため、すぐに入手できた。これがUVCビデオキャプチャー機器だったら、おそらく探すのが困難だったはずだ。あったとしても、かなりの出費になっていた可能性がある。

このような場合に備える意味でも、Windowsパソコンをつなぐという用途であれば、UVCビデオキャプチャーなしで接続できるアプリを導入しておくことをお勧めしたい。筆者が使用しているのは、「Twomon SE」というアプリ。アプリは1500円するが、UVCビデオキャプチャー機器を購入することを考えれば、むしろ割安だ。iPadにはTwomon SEを、Windowsパソコン側には「EL Display Hub」というアプリをインストールする。後者はTwomon SEの開発元である DEVGURUのサイトで配信されている。

Twomon SEでデスクトップパソコンをiPadに出力した。デスクトップが拡張された形になり、使い勝手が大きく上がる(筆者撮影)

EL Display Hubは自動でWindowsに常駐する。パソコンとiPadをつないだら、後はiPadでTwomon SEのアプリを立ち上げるだけ。自動で接続され、iPad側のディスプレーにパソコンの画面が表示される。ただし、この状態だとパソコンと同じ画面がiPadに映っているだけで、マルチディスプレーとしては使えない。iPad側にもう1つのデスクトップを設定したいときには、パソコン側で出力方法を切り替える必要がある。

Windows 11の場合、パソコンのデスクトップを右クリックしたあと、「ディスプレー設定」を選択。「表示画面を複製する」となっているメニューをクリックして、「表示画面を拡張する」に切り替える。すると、iPad側にデスクトップが拡張された形になり、ウィンドウなどを別々に置くことが可能になる。ディスプレーを広々と使えるため、特にサイズの小さなノートパソコンを出張先で使用する際などに便利。モバイルディスプレーでも同様のことはできるが、iPadなら単体でも使えるため、1台2役の端末として活躍する。

この連載の一覧はこちら
石野 純也 ケータイジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事