教授になれば「こっちのもの?」大学教授のリアル コピペされた論文を見破るのも重要な仕事!?
彼から再度の異議申し立てはなかったようだ。
教授になれれば「こっちのもの」?
かように日常的なトラブルは頻発するにせよ、それでも著者は大学教授なのである。しかも前述のとおり、なんだかんだ苦労を重ねてきたとはいえ、「S短大の専任講師→T国立大の専任講師→KG大教授」とステップアップを実現している。
たしかにそれは事実なのだろうが、ここまで明言されてしまうと「やっぱり大学教授は別格なのね」と感じたりもする(われながら心が狭いな)。
交通誘導員、メーター検針員、非正規介護職員、タクシードライバー、コンビニオーナーなど、さまざまな仕事に就く方々が本音を明かしたこの「日記シリーズ」には、それぞれ「大変だなあ」と感じさせる部分があった。それが魅力で、そこに共感していたのだ。
しかし、こういう文章に出くわした結果、「もしや、これまでの『日記シリーズ』のような共感を本書から得ることは難しいのではないか?」という不安を感じもしたわけである(ほんの一瞬だけだけど)。
だが結論からいえば、それは大きな誤解であった。なぜならこのあと、(少なくとも私の目から見れば)大きなどんでん返しが待っていたからだ。
それがなんなのかについては、あえて書かない。が、「なるほど、やっぱり人生にはいろいろあるんだなあ。この先、予想もしないようなことが起きる可能性があるということを念頭において、私も頑張らないと」と思わざるを得なかったのである。
そういう意味で、基本的には楽しめる内容でありながら、結果的としていろいろと考えさせられる一冊でもあったのだった。
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