「10浪で東大合格」も"入学辞退"彼の決断の裏側 長年の目標を達成した一方で芽生えた新たな夢

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「中学1年生になったらみんな部活に入りました。私もバスケ部に入ったのですが、活躍できなくて球拾いをしていました。ここで私はテストでも最上位にいる人が、部活でも活躍している現実を見てしまったのです

私はいま彼に両方負けていて、彼に勝つためには部に所属して勉強をしている現状では限界があると思いました。勉強か運動のどちらかで文句が言われないような結果を出さないと、小学生のときのようにいじめられる原因ができてしまうと思ったのです。そのためバスケ部を3カ月でやめて、人の何倍も時間を使って勉強をやることにしました

彼は、週1~2回の空手道場通いと1日1時間のゲーム以外の時間はすべて勉強にあてていたと語ります。成績が瞬く間に上がったことは、彼からすれば当然の努力の成果だったのです。

「物欲とか顕示欲のためではなく、将来の自分のチャンスを広げるために勉強していました。将来、自分の好きなことをやるためには何かの能力が必要だと思っていましたし、何かで這い上がらないと、誰かの命令・言うことを聞いて終わる人生になると思っていたので、頑張りました」

そのうち実力をつけることに重点を置いた勉強にシフトした彼は、中学3年生になると今までの積み重ねが実を結びます。彼はこの頃には、定期考査や実力テストなど種類を問わず、すべての試験で500点満点中、450点以上を取れるようになっていました。

部活に入らず図書館での勉強を重ねる

高校受験で地方の私立進学校に進学してからも、勉強への姿勢が変わることはありませんでした。

「私はビリの成績でギリギリ合格したのですが、自分を貫いて気を抜かずに勉強し続ければ、みんなそのうち成績が落ちるだろうと思っていました」

部活にも入らず、授業後をほぼ学校の図書館で過ごした彼は、最終的には理系クラスで20/200番に入るようになったと言います。

「中学受験で入った内部生の上位層に届かず、要領がよいだけではトップにはなれないことがわかりました。上にいく人は能力も高いし、より努力もする人たちでしたね」

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