「3週間の休暇」で競争力首位のデンマークの秘密 脳を休めることで得られる「意外なメリット」
余白からアイデアが生まれる
一定期間における総労働時間を定め、その範囲内でフレキシブルに働く「フレックスタイム制」は、ムリしたら休むというフローをつくるのに役立つ。
長時間働いた翌日には早退する、大きなプロジェクトで忙しい時期が続いた後は連休を取るなど、フレキシブルに調整できる。
ネット環境整備の仕事をしているカーステンは、フレックスタイム制を大胆に活用している。カーステンは、会社と交渉して、週4日出勤にしてもらっている。つまり、月曜日から木曜日までの1日の労働時間を長くする代わりに、金土日は休んで週休3日にしてもらっているのだ。カーステンの説明はこうだ。
「1日7時間労働というのは、僕にはちょっと短すぎる。僕は以前の仕事の関係で、1日12時間くらい働くのに慣れているんだ。だから、僕の場合、1日の労働時間を長めにして、週休3日にさせてもらってる。この働き方がちょうど良くて気に入ってる」
こんな交渉を会社が受け入れてくれるのが驚きだ。
だが、たしかに、それが本人にとって最高のパフォーマンスを発揮できる働き方なのであれば、会社にとってもプラスなはずだ。
カーステンのように、ここまで大胆にフレックスタイム制を活用できれば、自分にとって最高にパフォーマンスが上がる画期的なワークスタイルを開発できそうだ。カーステンのアイデアは、じつは理に適っているのかもしれない。
週休3日を企業やコミューン(市)に導入してきた「テイク・バック・タイム」のペニーレは、週休3日にしたほうが、生産性が上がり、仕事への満足度も高まるのだと主張する。
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