「よしなに」「空中戦」それ実は若者に通じないかも 「若者と年配者」の会話が成り立たない根本理由
『じつは伝わっていない日本語大図鑑』(山口謠司 監修、東洋経済新報社)では、誰もが手っ取り早く情報を入手できる“スマホ社会”が日本語に与えている影響は大きく、そして深いと警鐘を鳴らしている。
「オワタ」「クサ」…極端に短い文字による弊害
そうかもしれない。ただ、よく指摘されるように言葉は生き物であり、その時代に生きる人の価値観を投影したものでもある。だとすれば、旧来の常識を逸脱した表現が浸透したとしても、それはむしろ自然なことなのではないか?
彼らがSNSやLINEなどの画面に打つのは、たとえば「り(→了解の意)」「オワタ(→終わったの意)」「クサ(→笑いの意)」……などなどの極端に短い文字、あるいは記号や絵文字。
いったい、日本の素敵な言葉がどれだけ摘み取られてしまっていることか。(「はじめに」より)
いったい、日本の素敵な言葉がどれだけ摘み取られてしまっていることか。(「はじめに」より)
だが、著者と同年代の私もSNSでは「w(→笑いの意)」みたいな表現を日常的に使ったりしている。もちろんそれを正当化したいわけではなく、基本的に日本語は正しく、なるべく美しく使うべきだ。
とはいえ、口語(話し言葉)に関してはそれでもいいという気がしているのである。著者の言う「極端に短い文字、あるいは記号や絵文字」が“共通言語”として機能するならば、それらを用いることでコミュニケーションは成立するのだから。
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