こうしたときこそ、患者さんやご家族が自分にとって必要な情報を引き出す“患者力”が試されます。
医師の話を聞き、「とりあえず」で返事するのではなく、不明な点があれば「すみません、ここがわからないのですが、もう一度教えていただけますか?」と、具体的にポイントを挙げて、きちんと質問しましょう。患者さんから「わかりました」と言われると、言葉通りに「理解してもらえた」と捉える医師もいます。わからないことをうやむやにせず、自分が理解するまで話を聞こうとする姿勢が大切です。
外来診療中であれば、「質問をしたら、迷惑がられるのでは」という遠慮は不要で、医師と診察室で向き合う時間に、聞きたいことを聞いて終われるのがベストです。
自分のことは自分にしかわかりませんし、患者さんの様子を誰より知るのはご家族です。大切なことですから、わからないことは聞くべきです。
聞きにくいときの「うまい聞き方」
質問しにくさを感じたときは、「質問したいことがあるのですが、今ここで聞いていいか、あるいは別途アポイントを取ったほうがいいか、どちらがいいでしょうか?」と確認するといいかもしれません。
入院中であれば、医師の回診のタイミングで時間を取ってもらえるよう、事前に看護師などに希望を伝えておくのも手です。
診察室に看護師が同席している場合には、後から看護師に「◯◯のところが少し難しかったので、もう一度教えてください」と聞くのも1つ。少なくとも、その場ですべての疑問を解消しきれなかったとしても、要望を伝えておくことは大切です。
医師から的確な情報を引き出すには、ご自身やご家族の状況を正確に伝えることも大切です。
例えば、医師から「いつから痛いですか?」と聞かれたときに、「だいぶ前から」と曖昧に答えるのと「2カ月前から」と数字で答えるのとでは、症状について診断するための情報量としても大きな違いがあります。
ご自身やご家族の不調について、できるだけ具体的に、数字も含めて伝えられると、医師も状況を理解しやすいはずです。
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