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やっぱり「ブギウギ」が大傑作になる予感のワケ 趣里による方言・笑い・歌への大奮闘について

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奮闘の1つ目は、大阪弁の使い手として。東京出身の彼女がちゃんと大阪弁を操れるのか、大阪出身の私は不安に思ったのだが、『おちょやん』(2020年)の杉咲花に勝るとも劣らない、ほぼほぼ完璧なしゃべりっぷりである(大阪弁会話のリズム感だけはもう少しだけ欲張りたいけれど)。

朝ドラに限らず、ドラマにおける大阪弁(人)表現は、東京/全国目線で誇張されて、しばしば下品になるものだ。大阪出身の私ですら「えげつなぁー」(=ずうずうしく無遠慮の意)と思うこともしばしば。

しかし趣里は、しゃべりっぷり、ひいては立ち振る舞いの根本が上品でさらっとしているので、えげつなくならない。だから嫌味にならないし、今後も飽きが来ないと思う。

コメディエンヌとしての才能が開花

奮闘の2つ目は、コメディエンヌとして。ドラマの中の趣里の動きには独特のとぼけた間のようなものがある。お笑いへの才能が開花したのではないか。

この点について、どうしても思い出すのは、趣里のお母さん=伊藤蘭のことだ。『ブギウギ』の中で、コメディエンヌ的になればなるほど、趣里の顔付きがお母さんに似ているように感じてきたのは、私だけではあるまい。

思えば、1970年代の歌謡界はお笑いの才能にあふれていた。中でも、桜田淳子、野口五郎、沢田研二、そしてキャンディーズ(特に伊藤蘭)は図抜けていたように思う。そういえば、お父さんの水谷豊も若い頃、ドラマ、特に『熱中時代・刑事編』(1979年)では、抜群の「お笑い運動神経」を発揮していた。

もちろん本人の奮闘、がんばりが前提にあろうが、加えて、お笑い運動神経の血筋、さらには「演技には笑いが大切」というフィロソフィーを、両親から受け継いでいるような気がする。

そして3つ目として、何よりもシンガーとしての奮闘に目を見張った。

4歳からクラシックバレエを始め、中学卒業後にはロンドンの名門バレエ学校へ留学するも、大けがをして諦めたという経歴を知っていたので、踊りについては安心していたのだが、歌は正直、期待を大幅に上回った。

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