私がこれを強く実感したのは、世界史の過去問を見たときでした。東大の世界史は「第2次世界大戦中の出来事が、どんな形で1950年代までの世界に影響を与えたのか?」というように、単純な知識が問われる問題ではありません。
文字通り「世界の歴史」という、大きな枠組みの中で物事をとらえる視点が要求されます。
それまで私にとって歴史は「人名や出来事をただ覚えるだけのつまらない科目」にすぎませんでしたが、ここで初めて歴史の勉強の仕方や学ぶ意味がわかったのです。
歴史はずっと大の苦手でしたが、この経験のおかげで出題者と対話する力がつきました。初めて150分間集中して問題を解ききった時は、大きな達成感があったことを覚えています。
早い時期から過去問を解いたほうがよい
中には「過去問なんて自分にはまだ早い」と謙遜し、自分の実力がふさわしいレベルまで高まってからやりたいと思う人もいるかもしれません。
ですが、経験するだけなら早いに越したことはないでしょう。実際の試験で出された問題を解いてみない限り、自分に要求されている実力がどんなレベルなのか、本当の意味ではわからないからです。
また、基礎的な勉強はたいてい面白味のないものですが、過去問を解くことで「こんな形で基礎が必要になるのか」と学ぶ意味がわかり、より普段の勉強に気持ちが入ることもあるでしょう。
出題者の意図と向き合うことは、集中力をキープするだけでなく、さまざまな形で勉強の効率を上げることにもつながります。大きな試験に向かって勉強する際は、この対話の姿勢をぜひ参考にしてみてください。
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