いかかでしょうか。出題者との対話ができれば、長い試験もあっという間に感じるという話でした。対話とは具体的に、問題の内容や形式から出題者の意図を考えることです。面接試験と似て、相手がこちらにどんな答えや能力を要求しているのかを考えるわけですね。
そもそも試験で集中力が切れるのは、たいてい出題者との対話が成立していないときではないでしょうか? 「こんなのわかるわけない」とあきらめたくなったり、「何でこんな問題を出すんだ」と出題者に対して不満を抱いたり。そのうち「もう適当でいいや」と投げやりになって、あとは試験が終わるのを待つだけになりますよね。
ですが、問題文を読みながら「この条件は何に使うんだろう」、「どんな答え方を要求されているんだろう」と対話さえできれば、本当に試験はあっという間です。150分の試験でも、「もっと時間をくれ!」と言いたくなるくらいです。
どう出題者との対話力を高める?
この対話力を高めるコツは、実際の入試問題をたくさん解くことです。東大生は過去問を20~30年分解くのも当たり前なくらい、ひたすら問題を解きながら出題者の意図を見抜く目を養っています。
また、過去問に手を付けるタイミングも早い人が多く、高2の冬から高校3年生の春くらいにはもう解いていたというケースもあります。普通ならしっかり実力を固めたうえで、直前に力試しとして解くイメージがあるのではないでしょうか?
ですが、東大生に話を聞いてみると、高い点数で受かった人ほど過去問を早く始めていた傾向があります。早めに取り組んでおくことで、勉強の効率を上げられるからです。
入試問題を実際に解いてみると、問題のレベルや出題形式に加え、今の実力での点数と目標点までの差がわかります。これによって自分の課題が明確になり、普段の勉強で意識すべきポイントがわかって効率が上がるのです。
マラソンで例えれば、現在地とゴールまでの距離、コースの起伏などを確認することで、初めてレースの戦略が立てられるようになる感じでしょうか。
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