スカイマーク社長が激白「独立維持は難しくない」 エアライン2社が大株主、「第三極」を守れるか?

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そもそもスカイマークは(以前から大株主である)ANAとコードシェアをしていない。いまの当社は座席が足りない路線ばかり(編集部注:スカイマークの10月の座席利用率は88.8%と業界でも高水準)で、コードシェアをする必要がない。

一方で非競争分野では協調できるものはしている。ANAとは、機材や部品を融通している。

静岡空港や県営名古屋空港を地盤とするフジドリームエアラインズ(撮影:尾形文繁)

FDAと路線では競争していないが、仙台空港(宮城県)でグランドハンドリング業務を鈴与グループに委託しており、今後も下地島空港(沖縄県)でお願いをする(編集部注: 12月1日からグランドハンドリング業務を委託予定)などお付き合いがある。こうした分野でシナジーを拡大していくことについて鈴与グループは期待しているかもしれない。

経営破綻後、社員の意識改革が進んだ

――インテグラルが筆頭株主から外れますが、改めてインテグラルが果たした役割について教えてください。

ANAらとともに民事再生からの速やかな復興に当たって、旗振り役をしてもらった。感謝をしないといけない。

経営破綻後の大きな変化としては社員の意識改革がある。経営破綻前は定時制、顧客満足度ともに低かった(編集部注:2014年の定時制は10企業中9位、顧客満足度は12企業中8位)が、現在ではどちらもナンバーワンだ。

例えば手荷物の返却ではできるだけ短時間で行うようにしている。空港に到着して手荷物受取場に行くと、もう手荷物がコンベヤーの上を回っている。これらは現場の社員が考えてやったことだが、その現場力を引き出したのはインテグラルをはじめとした大株主だ。

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