対立軸の中で「第三極」というのは話題性はあるが、日本の航空業界はそれではもたない。
第3の翼はどこへ向かうのか――。
2023年11月、スカイマークの株式13%を電撃取得し筆頭株主に躍り出た鈴与ホールディングス。鈴与は物流事業を中心に、建設や食品事業などを幅広く展開する静岡の名門企業グループだ。(詳細は「スカイマーク株を電撃取得、大株主「鈴与」の衝撃」)
2008年からは静岡空港(牧之原市)、名古屋空港(豊山町)などを中心に地方路線を結ぶフジドリームエアラインズ(FDA)を展開。その立ち上げに大きく関わったのが、鈴木与平会長である。
FDAは日本航空(JAL)とコードシェアをしている。一方で、スカイマークの大株主にはANAホールディングスが名を連ねている。それだけに多くの業界関係者が鈴与グループの株式取得に驚いた。
鈴木与平氏は、いったい何を狙いスカイマークの株式を取得したのか。その胸中に迫った。
昨年秋にインテグラルから打診
――スカイマークの株式を取得した経緯を教えてください。
2023年9月頃、投資ファンドのインテグラル(当時、スカイマーク株を20%保有)の山本礼二郎パートナーから鈴与の管理部門に、「株式を引き受けないか」という打診があった。
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