スカイマークの経営破綻から再上場、イグジットまで。舞台裏を聞いた。
2015年に経営破綻したスカイマークはコロナ禍を経て、2022年末に再上場を果たした。足元では円安や原油高といった逆風下にありながらも、2023年度の業績は売上高1023億円(前期比20%増)、営業利益56億円(同62%増)と大幅増収増益を予想している。
その経営再建を支えたのが、投資ファンドのインテグラルだ。筆頭株主として、同社がスカイマーク再生において果たした役割は大きい。
一方、スカイマークが再上場してからインテグラルは保有株式の売却を開始しており、2023年11月には株式の13%を静岡地盤の物流大手・鈴与ホールディングスへ譲渡した。鈴与グループの傘下にはフジドリームエアラインズ(FDA)がある。ANAホールディングスとともに航空事業者2社がスカイマークの大株主となる。(詳細は「鈴与会長が明かす『スカイマーク株取得』の真意」)
インテグラルの代表取締役パートナーであり、スカイマークの会長を務める山本礼二郎氏に経営破綻から再上場、株式譲渡までのすべてを聞いた。
鈴与はナンバーワン候補
――昨年11月、鈴与に株式を譲渡した理由を教えてください。
鈴与は譲渡先の候補としてはナンバーワンだった。
航空事業は安心・安全が求められる事業であり、生半可な気持ちではできない。またコロナ禍を経て見ると、財務基盤や経営ノウハウのある会社でなければ、エアライン会社を支えきれないと思った。
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