インフルエンザとコロナ「同時流行」起きるワケ なぜ夏にもインフルエンザの流行が続いたのか
日本では前年の流行期から途切れることなくインフルエンザの流行が続き、今期は例年より早い時期に流行が拡大し、注意報レベルまで患者数が増えている。
このような異常な流行はなぜ起きたのだろうか? また、コロナの流行は再び起きるのだろうか? 臨床現場から予想し、解説する。
なぜ夏にもインフルエンザの流行が続いたのか
インフルエンザウイルスは、地球上を循環している。北半球、南半球とも日本を含む緯度の高い地帯は冬季に、緯度の低い地帯は通年で流行するパターンが一般的だ。夏の間も流行が続いた今年は、もしかすると温暖化によって日本も熱帯地方と同じ通年性の流行パターンになったのだろうか?
私は、2023年の夏の流行は、コロナで数年間インフルエンザ流行が下火となったことが主因と考えている。2009年の新型インフルエンザは5月頃から感染者の増加が始まり、8月に大規模な流行となった。そして、通常であれば感染者が増加するはずの12月には流行が収束した。つまり、免疫のない人がいれば季節に関係なく流行は起き、ウイルスが広く行き渡れば冬を迎えても流行は収束することがわかる。
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