インフルエンザとコロナ「同時流行」起きるワケ なぜ夏にもインフルエンザの流行が続いたのか

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インフルエンザワクチンは効くのか?

2018年、さまざまな研究報告の結果を総合して解析したところ、健康な成人でのインフルエンザワクチンの発病予防効果は59%程度であり、インフルエンザに罹る人数を人口の2.3%から0.9%に減少させる。65歳以上を対象にした解析では同様に6%から2.4%へと、58%のインフルエンザ予防効果がある。

ウイルスの種類別では、2021年にVaccine誌に報告された研究において、北半球におけるインフルエンザワクチンの効果は、Aソ連型56%、A香港型22%、B型42%と解析されている。

アメリカのCDCでは、過去のインフルエンザシーズン毎のワクチンの有効性を推定して公表しており、流行したウイルスによって効果は異なるが、おおむね40〜50%程度で、特に子どものワクチン有効率は70%程度と高い発症予防効果があることがわかる。

コロナワクチンが開発されたとき、有効率が95%や93%と高いことに世界が驚いた。そのくらいの効果を期待していると、インフルエンザワクチンを接種する意味はあるのか?と感じるのは無理もない。

新型コロナウイルスの出現と、そのワクチンの効果を検証する状況と、インフルエンザワクチンの効果を検証する状況は大きく異なる。罹ったことがない人を対象に効果を検証するのと、すでに過去に何度もインフルエンザに罹っており、ある程度免疫を有する人を対象にするのとでは、後者はワクチンの有効性が検出されにくいのだ。

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