「silent」チームの新ドラマが盛り上がりに欠く訳 配信トップ「いちばんすきな花」の惜しい点

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特徴的なのは、主にアラサーの心理に寄り添うような脚本で、好き嫌いがはっきり分かれる理由の1つになっていること。たとえば2日放送の第4話では、それまで母親の期待に応えるように“女の子”として生きてきた夜々が、「ママは『母親』ってだけ。『生んだ』ってだけ。お気に入りのお人形を生んでそれで遊んどるだけ」などとののしるシーンがありました。

しかし、夜々の母は“毒母”というほどではなく、「大人になったのなら落ち着いて話せば、理解してもらえるのでは?」というレベル。実際に第4話の終盤で「ママの理想を押しつけてしまった」などと理解してもらっていました。

その他でも夜々は保健室の先生にも理解してもらえなかったエピソードなどを話していただけに、「わかるわかる」「つらかったよね」だけではなく、「自分に甘すぎる」「母親がかわいそう」などの批判的な声も少なくなかったのです。

アラサー以下とアラフォー以上の差

また、9日放送の第5話では、紅葉が「1人でかわいそうなやつ、あまってるやついるとありがたかった。そういうやつ裏切らないから。俺なんかでも絶対一緒にいてくれて、一緒にいるだけでうれしそうにしてくれて」「本当の友達なんかいなくて、目立つやつと一緒にいていいように使われていただけ。それが続くのしんどかったから、たまにああやって1人のやつ見つけて近づいて、優しいふり、ほっとけないみたいな、そういうふりして」と“かわいそう”“あまっていた”高校時代のクラスメート本人に打ち明けるシーンがありました。

自分の罪悪感からか、現在の格差による悔しさからなのか。わざわざ言わなくてもいいこと、今さら相手を傷つけることをぶちまけてしまった紅葉の言動も賛否両論。「自分と重なった」という共感と、「自分勝手すぎる」という批判が交錯していました。

もしかしたら「いちばんすきな花」は、自分らしさを尊重され、だからこそ集団の中で生きづらさを感じながら学生時代を過ごしたアラサー以下の世代にとっては、「自分事のように共感しやすい」という作品なのかもしれません。一方で、競争と協調性という真逆のことを求められる学生時代を過ごしたアラフォー以上にとっては「自分勝手すぎて共感できない」と見えるところもあるのでしょうか。

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