文化勲章に「ちばてつや」が選ばれた納得理由 「まっ白に燃えつきた」を知らない人はいない?

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漫画家・ちばてつや氏は85歳の今も「ビッグコミック」(小学館)で『ひねもすのたり日記』を連載する現役漫画家だ(筆者撮影)

先頃発表された2024年度の文化勲章受章者の中に、漫画家・ちばてつや氏の名前があった。漫画家では初の受章とのことで、一人のマンガ好きとして喜ばしい。〈戦後漫画史の金字塔として語り継がれる「あしたのジョー」をはじめ数々の優秀な作品を発表し、漫画家の育成にも力を尽くすなど芸術文化の発展に大きく貢献した〉というとおり、ちば氏がマンガ界に残したものは極めて大きい。

85歳の今も「ビッグコミック」で連載

85歳の今も「ビッグコミック」(小学館)で『ひねもすのたり日記』を連載する現役漫画家だ。とはいえ、ある年齢以下の人にとっては、あまりなじみがないかもしれない。『あしたのジョー』(原作:高森朝雄)は1968年から1973年にかけての連載だし、1998年に『のたり松太郎 駒田中奮闘編』の連載を終えて以降、短編がメインでストーリーものの連載からは遠ざかっている。「ちばてつや」という名前や『あしたのジョー』のタイトルは知っていても、作品自体は読んだことがないという人もいるだろう。

しかし、それなりのマンガ好きであれば、いろんな作品の中で登場人物が「まっ白に燃えつきた」シーンを一度は目にしたことがあるはずだ。たとえば、秋本治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』116巻収録の「祝い隊・出動!!の巻」の扉絵では、三社祭でエネルギーを使い果たした両さんがまっ白に燃えつきて道端でビールケースに座っている。

秋本治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)ジャンプ・コミックス116巻p145より
【画像】まだまだある「真っ白に燃えつきる」シーン
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