海外ドラマでLGBTQ+はどう描かれてきたのか この30年でハリウッドは目まぐるしく変化した
海外ドラマにおけるLGBTQ+をめぐる表現は、1990年代からの30年でどう変わったのだろうか。時代とともに多様性を獲得していく数々の作品を例に挙げ、特にハリウッドの変容に影響を与えたコンテンツについて伊藤ハルカさんに分析してもらった。
1990年代、LGBTQ+はステレオタイプにさらっと
「となりのサインフェルド」「ツイン・ピークス」「X―ファイル」「セックス・アンド・ザ・シティ」「フレンズ」「フルハウス」と、1990年代はまさにハリウッドを中心とした海外ドラマの黄金期だ。日本でも、主にNHKなどを通じて多くの海外ドラマを視聴することができた。一方、それらでLGBTQ+はどう描かれてきたのか。
社会現象を起こしたヒットドラマ「となりのサインフェルド」(1989年/シーズン1)では、主人公のジョージとジェリーがゲイ疑惑をかけられ気まずい思いをしたり、エレインがゲイの友人から恋人のふりを頼まれたりするエピソードがある。
「フレンズ」(1994年)では、主人公ロスの元妻・キャロルはレズビアンだったし、メインキャラクターのチャンドラーはよくゲイと間違われていた。
「セックス・アンド・ザ・シティ」(1998年)には、主人公キャリーの親友としてスタンフォードが、シャーロットの親友としてアンソニーが登場。彼らはともにゲイだ。
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