報連相は手書きにしなさい!最強のチームを作るノート術 北山節子著
「報告・連絡・相談」、いわゆる「報連相」はビジネスの必須事項だ。そう頭ではわかっていても、報連相がうまく機能せずミスやトラブルが頻発している職場は意外と多い。そんな報連相の機能不全にお悩みの上司は、本書に紹介されている「報連相ノート」を今すぐ採り入れてみてはどうだろうか。
現在“接客アドバイザー”として活躍する著者は、新卒でオンワード樫山に入社、新宿伊勢丹CKカルバンクライン店を同ブランド売り場単位売り上げ日本一に導いた。その秘訣が、この手書きの「報連相ノート」にある。
著者はまず、「縦の関係に横の関係をプラスし、さらに一方通行ではなく双方向から行われるボーダレスで風通しのよい報連相」を前提とする。
確かに、上司と部下の間でやり取りが完結する一般的な縦方向の報連相では、他の社員に情報が共有されないため業務改善や業績アップにつながりにくい。小さなことは報告せずに済ませる職場を作ることになりかねず、そんな風通しの悪い職場では報連相(特に相談)を行うことも難しい。
著者の言うように、チームや組織内でのしっかりとした情報共有こそが真の報連相といえるだろう。そこで情報共有の手段として推奨されているのが「報連相ノート」だ。
用意するモノは「大学ノート」と「ペン」と「はんこ」のみ。ネットやチャットでの業務連絡は相手の表情が見えないだけに微妙なすれ違いが起こりがちだが、手書きであれば文字の加減で相手の様子が伝わってくる。頭の中で整理したことをワードなどで切り張りして組み立てるよりも、手書きで文章に起こす作業の方が仕事の理解を深めることに通じるため、著者は手書きにこだわるのだ。
あとは日付、内容、サインの欄を作ってチームのメンバー全員が報連相を書き込み閲覧すればよい。基本的に、上司は報連相のすべてに必ずコメントを残し、チームのメンバーも自由にコメントを書けることとする。アナログかつルールも単純なので、どんな職場でもすぐに始められる。