中国「二人っ子政策」の効果薄れ、少子化に拍車 第2子の出生比率低下、本格的な人口減少時代へ

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2016年から第2子の出生が全面的に認められると、待ち望んでいた夫婦の間に第2子の誕生が相次いだ。しかし何氏によれば、その勢いは2018年頃から徐々に弱まり、第2子の出生数は減少に転じた。

中国社会の少子高齢化による人口減少は、もはや抗えない趨勢だ。写真は中国の民間託児所(撮影:財新記者 張芮雪)

新生児の絶対数で見ると、2022年は第1子、第2子、第3子以上のいずれも2021年より減少している。その背景には、出産可能な年齢の女性の人口と(それに対する出生数の比率である)合計特殊出生率の両方が同時に減っている実態がある。

出生数は1990年代初めの半分

過去数十年間にわたり、中国の人口は1960年代初めの一時期を除いてずっと増加してきた。だが近年は増加率がゼロに近づき、2022年はついにマイナスに転じたと予想されている。

本記事は「財新」の提供記事です

中国の出生数は1990年代初めには2000万人を超えていたが、今やその半分以下に縮小した。「二人っ子政策」の限界が露呈するなか、本格的な人口減少時代への突入はもはや抗えない趨勢になっている。

(財新記者:許雯)
※原文の配信は10月12日

財新 Biz&Tech

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