中国の「ヒト型ロボット」開発企業が224億円調達 CATLなど出資、「エンボディドAI」への期待反映

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中国ではロボットなどにAIを組み込んだ「エンボディドAI」への投資が拡大している。写真は銀河通用機器人が開発したヒト型ロボット(同社ウェブサイトより)

中国で「ヒト型ロボット」の開発企業が投資家の資金を引きつけている。開発企業の1社である銀河通用機器人(ギャルボット)は6月23日、新たな資金調達ラウンドで11億元(約224億円)の出資を得たと発表した。

このラウンドでは、電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)および傘下の投資会社の溥泉資本がリード投資家を務め、国家開発銀行傘下の投資会社の国開科創や北京市政府系の北京ロボット産業発展投資基金なども出資者リストに名を連ねた。

企業評価額は1460億円超

「わが社の『具身知能(エンボディドAI)』のアプリケーションを製造業に普及させるうえで、CATLの出資により戦略的協業の可能性が広がる」。銀河通用機器人は声明の中でそう述べた。

(訳注:エンボディドAIは「身体性を持つ人工知能」のこと。デジタル空間に存在するAIと異なり、現実世界で人間や環境と直接やり取りする)

銀河通用機器人は2023年5月に設立されたスタートアップ企業だ。創業者の王鶴氏は中国の理工系最高学府の清華大学で電子工学を専攻し、アメリカのスタンフォード大学で博士号を取得。現在は北京大学のフロンティア・コンピューティング研究センターの助教授を務める。

同社が創業以降に獲得した資金は、今回のラウンドを含めて総額24億元(約488億円)余りに上る。財新記者の取材によれば、企業評価額は10億ドル(約1461億円)を超えたもようだ。

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