無数の悩みは「具体と抽象」でシンプルになる 「見えない世界」は抽象化によって広げられる

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もちろんネガティブなことだけではなく、「将来の夢」や「夏休みの旅行への期待」といった楽しいものもあるだろうが、それらにしても目に「見えない想像」にほかならない。

ほかにも、生活のなかに「見えないもの」は少なくない。たとえば毎日使っているスマホが動いているのも、「電気」や「電子回路」「電波」といった目に見えない技術のおかげだ。いわばスマホに代表されるデジタル技術は、人間だけがあやつることのできる「見えない道具」の代表だと考えることができるのだ。

「お金」も人間だけが使うもの

そうやって考えていくと、思い浮かぶものはまだまだある。たとえば「お金」にしても、目に見えないとはいえ私たちの生活を大きく左右するものだ。

しかしながら、道を歩いている人たちのなかから誰が「お金持ち」なのかを判断することは現実問題として難しい(身につけているものなどは何らかの判断材料になるだろうが、とはいえそれが決定打になるわけではない)。

(画像:『13歳から鍛える具体と抽象』)

この図では、人間の側が2通りに表現されている。これが意味するのは、人間の側でも見えないものの見え方が大きく異なっているということ。同じように生活しているように見えても、「見えている人」と「見えていない人」は「違う世界が見えている」わけである。

人間の想像力や科学技術、あるいは数字やお金といった目に見えないものを考えたり表現することの基本にあるのが、「抽象」ということになります。
逆に動物でも人間と同様に見たり聞いたりできる五感で感じられる(代表して「見える」と表現しています)のが具体的なものなのです。(27ページより)
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