「運」や「縁」は偶然のものではありません 社交的ではなくてもできる戦略的な人脈作り

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運を引き寄せる女性たちは、運を「偶然」とは思っていません。運は確率論で説明ができます。彼女たちは、無意識のうちにこの数式を使って運を引き寄せているようです。

運は偶然ではなく確率である

運=観察の量×チャンスを見つける率×行動に移す率×やり遂げる率

ある女性が今の会社で海外の仕事をしたいと相談に来たことがあります。ボクがこの数式を紹介すると、やがて彼女はあるチャンスを手に入れました。

運を上げるには、数式の一つひとつの項を増やすことが必要です。まず出発点は「観察の量」を増やすこと。日頃からアンテナを立てて周りに意識を向け、観察をしましょう。先ほどの彼女は会社の同僚から積極的に情報収集をしたり、社内の海外事業プロジェクトを頻繁にチェックしたりしていました。

観察しただけでは運が上がりません。そこから「これっておもしろいかも」とチャンスを見つける確率を上げる必要があります。彼女は、経済発展中の新興国のほうが新しいことができるというチャンスを見つけました。

チャンスを見つけただけでは運は上がりません。行動に移す確率、さらにやり遂げる確率を上げて、ようやく運が上がるのです。彼女も自ら手を挙げて、いくつかのプロジェクトに参加しました。ところがなかなか思うような仕事ができません。

そんなあるとき、同僚との会話の中で、隣の部署が海外事業のプレゼンを間近に控えているという情報をキャッチします。そこで自分の部署で扱っている商品を、その事業に関連づけて提案してみました。すると、その話がおもしろいと評価され、なんと隣の部署のプレゼンメンバーに参加することになったのです。

運は確率。すべてが実を結ぶかどうかはわかりません。しかし、なるべく高くしたほうがいいのは確かです。観察し、チャンスを見つけ、行動に移し、やり遂げる。運は偶然やまぐれではなく、自分が導く確率です。自分の意識や行動が結果的に運を引き寄せているように見えるだけなのです。

縁や運を引き寄せるスピリチュアルな力も、ボクの目に見えないだけで、存在するのかもしれません。でも、誰もがその力を持っているわけではありません。科学的に説明可能なお作法は誰にでもできます。「私も縁や運を引き寄せることができる」。そう思うと、ちょっと気が楽になりませんか。

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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