香港株式市場の「IPO資金調達額」が世界8位に転落 外国企業の上場ゼロ、国際化の後退が鮮明に

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香港市場の2023年を通じたIPO資金調達額について、デロイトは1800億香港ドル(約3兆4037億円)としていた従来の予想を、11年ぶりの低水準となる500億香港ドル(約9455億円)へと大幅に下方修正した。

香港市場は上場企業の7〜8割を中国本土企業が占める。写真は2020年12月のアリババの上場式典(香港証券取引所のウェブサイトより)

ただし、デロイト中国法人で華南地区の担当パートナーを務める欧振興氏は、「世界各地の証券市場でもIPOが減少しており、2023年末の段階では、香港のIPO資金調達額は世界のトップ5に返り咲くだろう」との予想を示した。

「中国本土市場との差別化必要」

香港市場は国際化の面でも後退が目立つ。1月から9月までの間に、外国企業によるIPOは1銘柄もなかった。一方、ナスダックでは同じ期間に上場した83銘柄のうち半数超の42銘柄がアメリカ国外の企業であり、資金調達額は463億香港ドル(約8755億円)に上った。

本記事は「財新」の提供記事です

「香港証券取引所では上場企業の7~8割を中国本土の企業が占めている。香港市場を中国本土の(上海および深圳の)市場と差別化するためにも、外国企業の上場誘致を積極的に進めることが重要だ」。香港市場の活性化を図るための方策について、欧氏はそう述べた。

(財新 駐香港記者:王小清)
※原文の配信は9月22日

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