半導体の受託製造サービス(ファウンドリー)で中国2位の華虹半導体が8月7日、上海証券取引所のハイテク企業向け新市場「科創板」に上場を果たした。初日の株価は売り出し価格の52元(約1027円)を13%余り上回る58.88元(約1164円)で寄り付き、時価総額は1000億元(約1兆9765億円)を突破。だが、その後は値下がりに転じ、終値は売り出し価格の2%高の53.06元(約1049円)で引けた。
華虹半導体はもともと香港証券取引所に上場しており、今回の科創板への重複上場は中国本土の証券市場への「里帰り」となる。なお、当日の香港市場での株価は26.4香港ドル(約479円)で寄りついた後に下げ足を速め、終値は23.45香港ドル(約425円)と前営業日比11%下落した。
中国本土で2023年最大のIPO
今回の里帰り上場にあたり、華虹半導体は発行済み株式の23.76%に相当する4億700万株の新株を発行、総額212億300万元(約4191億円)を調達した。これは、中国本土では2023年に入ってから最大のIPO(新規株式公開)だ。
同時にこれは、2019年に科創板が開設されてから調達金額ベースで3番目に大きいIPOでもある。科創板の過去最大のIPOは、2020年に上場したファウンドリー最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)で、調達金額は532億3000万元(約1兆521億円)。第2位はバイオ医薬の百済神州(ベイジーン)で、調達金額は221億6000万元(約4380億円)だった。
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