触った瞬間にわかる!「iPhone 15」驚きの進化 撮って実感した「失敗写真が生まれないカメラ」
iPhone 15 Pro Maxには、5倍の120mm望遠カメラが用意された。一般に、望遠レンズは暗く手ぶれしやすいのだが、iPhone 15 Pro Maxの5倍カメラはf2.8と明るく、手ぶれ補正が極めて強く効くため、安定した写真やビデオで、被写体を大写しにすることができる。ポートレートモードでの撮影ももちろん可能だ。
5倍ズームが使いやすいと感じた理由は、フォーカスが合う距離がメインカメラとほぼ同じである点だ。メインカメラで構えておいて、5倍ズームにしても、そのままピントを合わせて撮影ができる。そのため、筆者の場合はコケや花、昆虫といった微細な被写体の撮影に便利だったし、さまざま写真のアイデアを思い通りに試せるクリエイティブさがあった。
また明るいレンズと手ぶれ補正によって、夜の望遠撮影も非常に有効だ。作例のためにお祭りを探して訪れたが、非常に良好な光の雰囲気を描き出してくれる。
悩ましいのが、6.1インチの小さなスクリーンを選ぶと3倍ズーム、6.7インチの大きなスクリーンを選ぶと5倍ズーム、と画面サイズと望遠カメラの倍率が連動してしまっている点だ。これは、望遠レンズに必要な「長さ」を稼ぐため、テトラプリズムデザインという、光を4回反射させてセンサーに届ける内部構造が必要なためで、大きなモデルにしかスペース的に収められなかったことが理由だろう。
Live Photosとポートレートモードの共存が実現
もう一つ、iPhone 15 Proシリーズにおいて、個人的には非常にありがたかった進化が、ポートレートモードだ。
これまで、通常の写真モードとポートレートモードは切り替えが必要だった。画像処理のパイプラインが分かれていたことが理由で、画像処理モードごと切り替えなければならなかったからだ。そのため、写真モードでカメラを設定して「やっぱりポートレートがいい」と思ったら、モードを切り替えて設定をすべてやり直さなければならない、という面倒臭さがあった。
iPhone 15 Proでは、画像処理パイプラインが統合されたことで、カメラモードでも被写体に人物・犬・猫があれば、画面に「f」ボタンが表示され、すぐにポートレートモードに切り替えることができるようになる。もし被写体に人物やペットがいなくても、画面をタップすれば「f」ボタンが現れるため、植物や料理も背景をぼかして撮影可能だ。
同時に、ポートレートモードは3秒の短い動画が付加されるLive Photosと共存できなかったが、こちらも共存可能になった。撮影した後からでも、どこにフォーカスを合わせるかを決めることができ、また目を瞑っていても、フレームをずらして目が開いている瞬間の写真が得られる。しかも背景がボケる。iPhone 15 Proは絶対に失敗写真が生まれないカメラとなりつつある。
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