暑さ続く9月「夏の疲れ」癒やす究極の食材・レシピ 体にこもった「熱」を冷ます身近な野菜とは?

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暑邪は、五臓の「心」を攻撃しやすい特徴があります。「心」は心臓を含む循環器、血管、さらに精神活動も含みます。暑さで心が過熱状態になると、動悸や息切れがひどくなったり、焦燥感に駆られてキレやすくなったりといった症状につながります。漢方ではこれらはすべて「心の熱」が原因と考えています。

このようなときには、過熱した心をクールダウンする必要があります。

実は、苦い味の食べ物は五臓の「心」を冷やし炎症を抑えるとされています。ですので、漢方では夏は苦味のある食べ物がすすめられているのです。そういう意味でも、苦瓜は暑邪でやられた体に、ぴったりの食材だといえるでしょう。

苦瓜は体をとても冷やす食材なので、寒い時期や冷え性の方は食べすぎに注意です。また、以下のような人はゴーヤを控えめにしたほうがいいかもしれません。

・冷え性の人・低血糖の人・妊娠中の人

苦瓜で体調を崩すといえば、以前、健康によいからと冬の寒い時期に毎日1本苦瓜を食べていた患者さんがいました。この方は、冷えて下痢が止まらなくなって来院されましたが、げっそりされていて見るからに体調が悪そうでした。結局、苦瓜を控えることをアドバイスしたら、下痢症状も治まり、すっかり元気になられましたが、清熱作用の強い苦瓜は、旬の暑い時期に適度に食べるのがいいでしょう。

食養生にもなる苦瓜レシピ

ここで苦瓜を使った料理を1つご紹介します。沖縄の伝統的料理であるゴーヤチャンプルーではなく、簡単に作り置きできる佃煮です。酸、苦、甘、辛、鹹(塩)の五味がすべて入った、食養生としても申し分ないレシピです。

苦瓜の佃煮
■材料(2~3人分)
苦瓜 1本
砂糖 大さじ1~3(糖質を制限している場合は少なめにするか、ラカントに換えても可)
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
酢 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
かつお節 大さじ1
鷹の爪の輪切り ひとつまみ
白煎りごま 好みの量
■作り方
苦瓜を5ミリ厚に輪切りにする(ワタや種はなるべく残したほうがいいが、種が硬いようなら取る)
調味料を入れて、汁がなくなるまで弱火で20分程度煮詰める
火から下ろしたら、かつお節とごま、鷹の爪をまぶす

このレシピは簡単で、1週間くらい保存がききます。もっと長く保存したいときはジップロックなどの保存容器に入れ、空気を抜いた状態で冷凍しておきましょう。自然解凍で美味しく食べられます。お弁当に入れても美味しく、食べると胃がスッキリするような感覚を得られます。

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