サイドウインドー下端のラインを一直線とせず、ドア窓の部分だけ一段下げた処理は、これまでのランクルにはなかったものだ。
ライバルとの差別化を図ったという側面もあろうが、ニュースリリースには悪路での路面の確認しやすさを挙げており、たしかに最近のSUVとしては低く、機能に裏打ちされた処理であると理解できる。

ボディサイズは、全長がプラドより100mm長い4925mm、全幅は95mm幅広い1980mm、全高は20mm高い1870mmで、かなりサイズアップした。プラットフォームを300と共通としたことが大きいと思われる。60mm長くなった2850mmのホイールベースは300と同一だ。
プラドが持っていた「日本の道路や用途に合ったランクル」というポジションからは脱却し、フラッグシップの300、質実剛健の250という、キャラクターの違いにシフトしたと感じている。
インテリアも、伝統的な高級感を強調していたプラドと比べると、メーターパネルから連続したセンターディスプレイなどでモダンな印象をもたらしつつ、インパネ両端の丸型エアコンルーバーなどでオフロードっぽさも押し出したデザインに変わった。

センターコンソールが、幅広く高さのある造形になったことも目立つ。こちらは300と共通のプラットフォームを使ったためもあるだろう。この幅を見ると、サイズアップは不可避だったと教えられる。
スイッチが多いことも最近の新型車としては特徴かもしれない。でもこれは、オフロードでタッチスクリーン式の操作系が使い物にならないことを考えれば納得できるし、プッシュ式とトグル式を使い分けて配置するなど、扱いやすさにも配慮していることがわかる。

3列のシートが用意されるキャビンは、ホイールベースの延長分がほぼ3列目の足元空間に充てられている。この点でも300に近い車格になったことが伝わってくる。
パワートレインは300と差別化
エンジンは、ガソリンに新設定のターボや同じユニットを積むハイブリッドを用意しつつ、ディーゼルターボともども直列4気筒で統一しており、ガソリン/ディーゼルともにV型6気筒ターボとした300とは、はっきり差別化している。

日本仕様が2.7リッターガソリン自然吸気と2.8リッターディーゼルターボのみであることに、この国の所得水準を教えられるようであるが、個人的には輸入車に目を向けるユーザーを取り込むために、ターボやハイブリッドを用意してもいいと感じている。
いずれにしてもランドクルーザー250、現代のSUV市場の中では大いに受け入れられそうだ。
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