ワークマン、海外進出を果たす「広報巧者」の急所 巧みな広報戦略も「一本足打法」には懸念も

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私は今回の新製品発表会で、ワークマンの広報戦略の巧みさを3点、感じた。

・巧みな点その1:既存メディアとインフルエンサーに対し、一体的に広報施策を展開している

1つ目は、テレビなどの既存メディアとSNSのインフルエンサーに対し、一体的に広報施策を展開してるということだ。

発表会の約3週間前に、ワークマンは発表会の開催を告知するプレスリリースを配信している。興味深いのは、発表会開催を一般公開しているという点だ。

発表会開催を一般公開。プレスリリース的には、「異例」なのは間違いない(出所:ワークマン公式サイト)
プレスリリースの内容も、写真が盛り沢山で、取材するメディアが想像しやすいよう工夫されている(出所:ワークマン公式サイト)

インフルエンサーとマスコミの記者を並列で扱う

通常、記者会見や発表会の開催日時や場所を伝えるプレスリリースは「メディア限定」で配信される。当日「素性のよくわからない人々」が押し寄せたら、対処に困るからだ。だが、ワークマンはそんなことは一向にお構いなしで、一般公開で配信している。

発表会告知のプレスリリースには、インフルエンサーとマスコミの記者を並列で扱った文言が並ぶ。

「発表会の参加者はマスコミ120名、当社アンバサダーと一般インフルエンサー(合わせてクリエイターと呼ぶ)で250名程度になる見込みです」
「発表会のメインテーマは『share! share! share!』で、マスコミとクリエイターに情報と共感をシェアして貰います」

参加者だけではなく発表会の「出し物」も、SNSを最も重視したものとなっている。インフルエンサー100名がワークマンの服に身を包み、プロのヘアメイクとフォトグラファーの手で「キセキの1枚」を撮影してもらえるというブース。あるいは「会場14カ所に設置された自撮り用フォトブース」などだ。

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