主張しない人ほど「かまってちゃん」予備軍だ 知らぬ間に職場の「面倒な人」になっている?

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次に、気持ちをコントロールするたのもう一つのポイントをお伝えしましょう。適度な自己主張を心掛けたとしても、言えないこともあるでしょう。波風を立てないために、あえて主張しない方がいいこともありますよね。そうなると、不満を抱えてしまうのも現実です。

そんな時に重要なのは、なんでも話を聞いてくれる相手の存在です。とても単純なことですが、人間はただ話をするだけで、気持ちがすっきりする効果があるのです。これを心理学では「心の浄化作用」と呼びます。

具体的解決策を講じてもらう必要はない

心は目には見えず、形もありません。そんな漠然としたものを人に伝える時には、言語という形あるものに置き換える必要があります。そして、言葉にしたものを相手に伝えなければなりません。この一連の行為の中で、自分自身の、もやもやしていた感情が整理されていくのです。

気持ちが整理されると、自然と心が落ち着き、視野も広がります。そしていままで見えなかったものが見えてくると、気持ちにゆとりが出て違う考え方を受け入れられるなどの好循環が生まれてきます。

愚痴を聞いてもらう相手には、あなたの悩みの具体的な解決策を講じてもらう必要などありません。ただただ、あなたの話すことを聞いてもらうだけでいいのです。

しかし、「職場にグチれる人がいない」という人もいるでしょう。働く場に気軽に話せる相手がいることは理想的ですが、家族や友人や恋人など、ほかのコミュニティの中で話す相手を見つけてもいいのです。

適度な自己主張をして、グチる相手が見つかれば、周りを疲弊させる「かまってちゃん」になることはないので、心配はご無用ですよ!

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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