まず、どんな人が「かまってちゃん」認定されやすいかというと、「適度な自己主張ができない人」「気持ちが不安定な人」があげられます。
自己表現の中で「非主張」というものがあるのですが、これは、自分の気持ちよりも、状況や立場そして相手の意向を優先する関わり方のことを指します。他者を優先する日本の教育では、こういった考え方を「美徳」とするところがありますね。自分の感情を抑え込み、強い主張をせずに相手に合わせてしまう、謙虚な態度とも言えます。
しかし、この関わり方の裏には、自分の思いを大切にしない自己犠牲の感情があり、それゆえに「私が我慢してやっている」「言わなくても気づけ」という気持ちも潜んでいるのです。
「非主張」がゆくゆくは「かまってちゃん」に?
「非主張」ばかりの態度をとっていると、心は満たされず、不安定になりやすくなり、周囲からは「何を考えているのかわからない」「もっと自分の意見をきちんと言って欲しい」と思われることさえあります。さらには、面倒で、扱いづらい人というレッテルを張られ、ゆくゆくは「かまってちゃん」の認定をされてしまう可能性もあるのです。
また、人間は精神のバランスをとるために、非主張的な態度ばかりを続けていると、必ずといっていいほど、どこかで感情のしわ寄せが起こり、攻撃的な態度に出やすくなるものです。
この場合の攻撃は、「口調が強くなる」「睨む(にらむ)」と言ったわかりやすい攻撃だけでなく、「回りくどく言う」「何度もしつこく言う」「嫌味を言う」「ひがむ」「無視する」というような態度も含まれ、特に自分より立場や力関係の弱い相手に攻撃が向きやすくなります。
職場では非主張的な人が家庭では攻撃的になる……なんてことはよくありますね。また、生身の人間に対しては非主張的な人が、ネット上では異常なほど攻撃的な書き込みをするようなことも珍しくありません。つまり、非主張と攻撃は「表裏一体」なのです。
ということは、自己主張を必要以上に抑え込み、我慢をしすぎると、一気に攻撃的な言動をしてしまうことになります。本人は自分の正当性を主張しているつもりでも、周りからは、ただ感情をコントロールできない迷惑で面倒な人と認定されやすいので、要注意です。
攻撃的な感情を噴出させないためのポイントは、「適度な自己主張」。つねに自分の気持ちをすべてさらけ出す必要はありませんが、きちんと自分の考えや思いを伝えられる術は身に付けたいものですね。
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