つまりこのパターンの人は、今、やっている仕事の意味合いや価値について本質的に腹落ちしていないため、仕事を頑張っているつもりになっているだけなのです。
自分が心から「やりたい!」と思っていれば、そのために必要な能力開発にも最優先で取り組むでしょうし、できるまでやり続けるという粘り強さも出てくるはずです。さらに自分の価値観に合致するような仕事に就くことができれば、まるで趣味のように仕事をしているという感覚すら持てるでしょう。
具体的な例でイメージしてみましょう。最近、企業はグローバル人材を求めているため、ビジネスパーソンにとって英語力は必須のスキルであるということが、雑誌やネット記事などでよく話題になっています。そして実際にあまり深く考えることなく、これからは英語力が求められるからと、英語の勉強を何となく始めたという人も多いようです。
しかし、これはあくまでも今の時代における一般的な話です。ここで大切なのは、自分が本当にグローバルで活躍したいのか、という問いを考えることです。
YESであれば確かに、英語の勉強は重要です。しかし実はよくよく考えると、海外やグローバルな環境で仕事をするよりも、むしろ地元で地域に貢献できるような、コミュニティを大切にする環境で仕事がしたいという人もいるでしょう。
こういう人がやみくもに英語の勉強を始めてしまうと、仕事そのものへの打ち込み方も、能力開発の方向性もすべてズレてしまいます。まずは世間一般に言われていることではなく、自分にとってどうなのかを、ゼロベースで考えるようにしましょう。
パターン2:社外でも通用するシビアな視線が足りない
次に多いパターンが、やりたいことは明確にあるものの、現在の自分の能力を正しく把握していない、あるいはやりたいことに必要な能力を正確に理解できていないというものです。
特に自分のビジネス能力の高低は、あくまでも他人との相対比較によってしか測れないですし、気づけないものです。同じ会社の同期だけでなく、社外の同世代のビジネスパーソンとも比較しながら、自身のことをシビアな目線で客観視することが重要です。
これができていないと、まさに井の中の蛙といったところで、社内ではかなり評価をされていたにもかかわらず、社外とのプロジェクトにアサインされた途端、まったく水準に達していないことが判明したというような、笑えない話もよく聞きます。
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