生成AIへの投資でしのぎを削るテック企業の思惑 最新テクノロジーで変わる2030年の世界を大予測

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テクノロジーの波に淘汰されないために必要なこととは?(写真:ふじよ/PIXTA)
ChatGPTなどをはじめとする各種生成AI。その登場によって、わたしたちの仕事のあり方、さらには生き方までが、大きなパラダイムシフトを強いられる状況になった。
AIによるゲームチェンジが各業界で進行中のいま、“なんとなく「このまま」の働き方を維持しよう”というビジネスパーソンは、テクノロジーにどんどん淘汰されていく。
そんな悲惨な未来を回避するために必要な、最低限のテクノロジー教養や考え方、未来予測スキルを、テクノロジーや海外事情に精通した山本康正氏による最新刊『世界最高峰の研究者たちが予測する未来』より紹介する。

急速に発展した生成AI その理由をひもとく

なぜ、ここまで生成AIは急速に普及したのでしょうか?

利用がわかりやすく簡単。そして、いかにも機械的なこれまでのチャットボットとは異なり、本物の人間のように答えを返してくれる正確性、つまり性能の高さ。この2つが大きいと私は考えています。

これまでのAIは、モデルを最適化するためにパラメーターを設定するなど、カスタマイズが必要でした。パラメーター(変数)というのは各種数値や設定値であり、変更や調整、演算を行うには、Pythonなどのプログラミングスキルや、半導体の性能が必要でした。なお、パラメーターの数が多ければ多いほど、これまでは一般的に高機能でした。

つまりこれまでのAIは、高機能な半導体など技術が求められていました。AIの歴史にも重なりますが、ロジックは高度な発想があっても、クラウドコンピューターなど社会のリソースが追いついていないため、本来の機能を100%発揮できていなかったわけです。

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