勉強なんて、「退屈なもの」に決まっている! どんどん成績が落ちる「アリ地獄勉強」脱出法

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そして、復習のやり方としていちばん間違っているのが、漫然と教科書を何度も読む、というもの。これが反復のやり方と勘違いしている人が多いのですが、実はひたすら教科書だけ読んでいても頭には入りにくい。

教科書の知識を復習するもっとも効率的な手段は、問題演習です。いろいろな角度から知識が試されることで、初めて自分の理解不足が浮き彫りになり、頭に入ってくるのです。

私は、これまでの連載でも書いてきたとおり、少なく見積もって3度、多くの場合5度は過去問を回します。これは、知識を復習し、知識の忘却を少なくするためです。自分のバケツが穴だらけだと知っていますから。これこそ「無知の知」というやつです。

勉強なんて退屈に決まっている

使っている過去問集はつねにボロボロになります。○とか×とかつけまくり。最終的にはすべてに○と×を両方つけて、自分が過去に正解したかどうかすらわからない状態にして復習します。とてもじゃないけど、インターネットオークションで「中古ですがきれいに使っています」などと声高に言えるレベルではありません(笑)。

問題演習も、はじめのうちは新鮮なのですが、回を重ねてくると「これ、前にやったよね」となり、おろそかにしがち。ですが、慌てていろいろな問題に手を出すと、バケツの穴は一向に小さくなりません。何度も同じ問題を解く「退屈」な作業をすることで、初めて知識が定着するのです。

試験はまさに「水もの」。どうなるかはわかりませんが、合格率を高めたいなら、ひたすら退屈な勉強を続けることです。退屈な勉強で身についた知識を実務で活用する瞬間がいちばん楽しいので、好きな食べ物をいちばん最後に残しておく気持ちでがんばってください! 誰も横取りして食べたりしないので大丈夫ですよ。

今年の司法書士試験もいよいよ7月に迫ってきました。退屈な勉強の先に明るい未来が待っているはず。健闘を祈ります!

鬼頭 政人 資格スクエア創業者、弁護士

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きとう まさと / Masato Kito

1981年生まれ。開成中学、開成高校を特別優等の成績で卒業後、東京大学文科1類(法学部)に現役で合格。同大学法学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院に現役で進学し、同大学院在学中に司法試験に一発合格。司法修習を経て都内の法律事務所に弁護士として勤務。ベンチャー企業を多面的に支援したいと考え投資ファンドに転職した後、22013年12月に資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業、その後、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」(後にfreeeサインと名称変更)も創業。著書に『東大合格者が実践している 絶対飽きない勉強法』など。

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