今後ChatGPTに淘汰されそうな「仕事」と「会社」 グーグルに巻き返しはかるマイクロソフト

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マイクロソフトは、携帯電話のOSにおいて、後発でウィンドウズフォンというものを出したのにもかかわらず、アップルやグーグルに敗北しました。動画においても、グーグル傘下のYouTubeに負けています。

そして、検索エンジンにおいても、グーグルに負け続けてきました。この時代は、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツと後任のCEOスティーブ・バルマーが、判断ミスだと後悔した時代だと、後にインタビューなどで明らかにしています。

マイクロソフトの「本気度」を業界は理解している

3代目の社長サティア・ナデラが、経営方針を時流に合ったものに方向転換し、サブスクリプションの導入、エコシステムの強化、買収、新サービスの発表を行なって、時価総額を大きく回復させてきました。

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今の時代に重要視される市場でことごとく敗北を喫してきたマイクロソフトには、「生成AIこそは取ってみせる」という気持ちがあるのでしょう。そのマイクロソフトの本気度を十二分に理解しているからこそ、業界のなかで緊張が高まっているのです。

グーグルですら「変わらなければ生き残れない」と本気で考えている。ならば、自分たちはどうだろう? そんな視点が持てるようになれば、ビジネスパーソンとして次にすべきことは何かも自ずと見えてくるのではないでしょうか。

山本 康正 ベンチャー投資家、京都大学経営管理大学院客員教授

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やまもと やすまさ / Yasumasa Yamamoto

東京大学で修士号取得後、NYの金融機関に就職。ハーバード大学大学院で理学修士号を取得し、グーグルに入社。フィンテックやAI(人工知能)などで日本企業のデジタル活用を推進し、テクノロジーの知見を身につける。日米のリーダー間にネットワークを構築するプログラム「US-Japan Leadership Program」諮問機関委員。京都大学経営管理大学院客員教授。日本経済新聞電子版でコラムを連載。著書に、『シリコンバレーのVCは何を見ているのか』(東洋経済新報社)、『世界最高峰の研究者たちが予測する未来』(SBクリエイティブ)、『アフターChatGPT』(PHP研究所)、『テックジャイアントと地政学』(日本経済新聞出版)など。

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