グーグルがChromeを売却したらどうなるのか ブラウザー市場シェア6割超、150億ドル規模の再編へ
グーグルが提供するサービスはいまや非常に幅広い分野に拡大しており、GmailやYouTube、さらにGoogleドキュメントのようなオフィス生産性アプリ、またモバイルOSのAndroidとそれを搭載するスマートフォンによって、これらのサービスを世界中の消費者に広く浸透させている。
そして、このエコシステムにユーザーを誘引する役割を果たしているのが、ウェブブラウザーアプリのChromeだ。
グーグルは長年、ウェブ検索を中心に据えた強力な収益エコシステムによって、本来なら誰もが自由に利用できるはずのインターネットに強い影響力を示してきた。そして、この状態が続くことで競争が阻害されていると主張するアメリカの司法省は、グーグルに対して反トラスト法(独占禁止法)訴訟を起こし、今年8月に裁判所は司法省の主張を認める判決を下している。
判決を受けて、司法省は11月にグーグルの独占的立場を是正するために必要な措置の1つとして、Chromeブラウザー事業の売却命令を出すよう裁判所に求めた。
圧倒的シェアを維持するChromeブラウザー
われわれにとって「インターネットを見る」行為はすなわち、ウェブブラウザーを使ってウェブサイトを閲覧することだ。そして、いくつかの種類があるウェブブラウザーアプリの市場において、グーグルが無償配布しているChromeブラウザーは圧倒的なシェアを誇っている。
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