「空き巣」が狙わない家が"やっている防犯対策" マンションは高い防犯性を誇るゆえに隙が生まれる

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在宅を装う方法としては、防犯設備機器を活用するのも一案だろう。例えば、防犯カメラなどで留守宅を監視しながら、自動で照明の点灯・消灯をすることで、在宅を装うといったことも可能となる。

一方で、同じくデジタルデバイスを活用したSNSへの投稿は、防犯面ではリスキーな面を持つことに注意したい。投稿した写真から自宅や家族構成、資産状況など個人情報が割り出されることが少なくないためだ。「旅行に出かける」との投稿、イコール「不在にする」ことを全世界に向け公開しているということを肝に銘じておきたい。

空き巣や強盗に狙われやすい一戸建て住宅の特徴

マンションに比べると侵入されやすいといわれる一戸建て住宅。空き巣や泥棒たちは、日々住宅街を下見し、住人の家族構成や帰宅時間、資産状況を含めた「属性」を加味し、侵入しやすいかどうかをチェックしていると言われている。では、どんな住宅が空き巣や侵入者などのターゲットとなりやすいのか。狙われやすい特徴として、次の5つが挙げられる。

1. 高い壁や木々に囲まれるなど死角が多く人目にふれにくい住宅
2. 在宅していないのが明らか(留守であることが一目瞭然)
3. 十分なセキュリティ対策がなされていない
4. 逃走経路が複数ある(裏通りに出られる、2方向の道路に出られる、など)
5. 自宅周辺や庭などの手入れや清掃が行き届いていない

順を追って説明しよう。1に関してはいったん侵入してしまえば、人の目にふれにくくなる。身を隠して犯行ができるため、侵入者にとって好都合な立地の住宅と言える。

2については先ほどお伝えしたように、不在を悟られるのがリスクとなる。また、一戸建て住宅でもマンションと同じく、無締まり(無施錠)による被害が多くなっている。在宅時であっても、鍵をかけていなければ窓や玄関から簡単に侵入されてしまう。補助錠や防犯フィルムなどでの二重の対策をしていなければ、「ガラス破り」という手口で入られてしまうのだ。

つぎに3についてだが、最近では、さまざまな防犯セキュリティシステムやグッズがあるが、こうしたものを1つ活用したところで安心することはできない。例えば、軒先に防犯カメラをつけるなら、合わせて音の出る砂利を敷くといった具合に、同じ個所に二重三重で対策をしておくことが大切だ。

玄関から侵入し、逃走しやすいことも「侵入しやすい」住宅の特徴となる。4のように容易に逃走経路が確保できる住宅では、玄関や勝手口に防犯カメラや人感センサーで反応するライトを設置するなどの対策が不可欠となる。また、勝手口は玄関よりも防犯性能が劣る鍵を使っていることも多く、注意が必要だ。

そして忘れがちなのがポイント5だ。住宅の周辺に不要なゴミが置かれたままになっていたり、庭木が生い茂っていたりする家は「無頓着な人」が住んでいると見なされる。防犯対策を含め、総合的に「つけ入る隙がある」と判断されるからだ。

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