NYダウ、4月雇用統計を受け大幅高に リスクオフの流れが一服、日経先物も急伸

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8日の雇用統計を確認後、NYダウは取引開始直後から大幅に続伸。リスクオフの流れが一服したのか(写真:NewYorker/ PIXTA)

8日米労働省が発表した4月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が3月比22万3000人増となった。これはほぼ市場の予想通りだった。また、失業率は5.4%で3月の5.5%から0.1%改善。失業率は2008年5月以来の低水準となった。

一方で、雇用統計は、3月の過去分については12万6000人増から8万5000人増へと下方修正。この増加幅は2012年6月以来の低水準だった。

為替は雇用統計前に1ドル120円を突破していたものの、雇用統計を受け、日本時間の8日23時15分現在、1ドル119円台後半にまで押し返された。

この発表を受け、8日の米国株は大きなイベントを無事に越えたことで大幅に上昇して始まった。

FRBの利上げ時期に対しての見方は割れているものの、このところの世界的な債券安の流れにひとまず歯止めがかかったことに加え、中国の利下げ観測、英国の保守党単独政権確保などの材料が加わり、リスクオンの動きになったようだ。

NYダウは1万8000ドル台を回復、一時は前日比250ドル超上昇し、1万8200ドルに迫った。またナスダックも一時5000ポイントを回復、大幅高で推移している。

一方、大阪取引所のナイトセッションでも日経225先物(6月限)は大幅に続伸。8日の23時55分現在1万9630円と、同日の東京市場の現物終値1万9379円よりも大幅に上回って推移している。

 

福井 純 東洋経済 記者

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ふくい じゅん / Jun Fukui

「会社四季報オンライン」編集部長。『週刊東洋経済』編集部、『会社四季報プロ500』『株式ウイークリー』『オール投資』編集長、「東洋経済オンライン」編集部長、証券部長を経て現職。国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)、日本テクニカルアナリスト協会理事

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