痛みの波は一日の間でもありますし、一年の間にもあります。朝はとっても痛かったけれど、昼前には楽になったわ、とか、2月から4月までは痛くて外出できなかったけれど 5月からラクです――など、さまざまですが、それは微小骨折の起きる量と場所、修復がすんだ量と場所とで変わってくるからです。
中期になると、低いイスから立ち上がるときなどに〝ゴリゴリ〞と骨どうしが当たる音がするようになります。「微小骨折」が起き、激痛を伴うため、歩くのが嫌になる人が増えます。またО脚変形が進むので、一歩体重がかかるごとにひざ関節は外側に押され内側の軟骨が減る速度が加速されます。半月板は居場所がまったくなくなってしまい、内側に脱臼しています。脚変形が進んだら、そのまま歩いていてはダメなのです。
X脚変形の方も同様に、中期になると、骨どうしがゴリゴリと当たります。X脚の人の場合は、ひざ外側の軟骨が先になくなり、当たっているのは外側の骨どうしです。体重が乗ると、ひざは内側へ移動して、外側ひざ関節はどんどんすり減っていきます。
「微小骨折」が痛い理由
「微小骨折」は骨がガシャンと割れて離れたものではなく、髪の毛くらいのひびが入った だけ、ひざの表面を覆う骨皮質が傷ついただけです。骨皮質には骨膜という薄い組織があり、そこに痛みを感じる知覚神経があるので、たいへん痛いわけです。でも骨は離れていってないので、痛みさえ抑えることができれば歩けます。
この段階で、痛み止めを使って歩くか、骨皮質のひびを治してから歩くかで、その先の状況は大きく変わります。仕事に出ることも大切ですが、私は拙著『痛みが消えてずっと歩ける 100年ひざ』でも詳しく解説している、たつみ式・保存療法をお勧めしています。
たつみ式・保存療法とは、主には次の4つです。
②体重を標準へ/戻し方は週一回絶食を提案
③歩き方/O脚の人は内もも歩き/X脚の人は一直線歩き/治るまでは杖をつく
④筋トレ/大腿四頭筋を鍛える/腹筋と骨盤底筋群も
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