異常気象が続く日本列島、体温超えの「危険な暑さ」に襲われている地域も少なくない。連日続く酷暑に「あづい!」という言葉しか出てこないが、こんなときに注意したいのが熱中症だろう。「サ活で汗をかいているから」「暑さに強いから」といった油断は禁物だ。見逃しがちな”熱中症の落とし穴”があるそうだ。新百合ヶ丘総合病院救急センターのセンター長で救急医の伊藤敏孝医師に話を聞いた。
毎年、熱中症患者が病院に救急搬送される話題がニュースになるが、今年は例年と少し違うと、伊藤医師は感じている。
患者は5月以降右肩上がりで増加
「例年だと、6月に入ったあたりから搬送される患者さんが増えてきて、7月の始めと後半に1回ずつ、ピークの山ができるような感じでした。それが今年は5月ぐらいから患者が出始めて、右肩上がりで増えています」
熱中症とは、体内に熱がこもることで、さまざまな臓器がダメージを受ける状態を言う。われわれの体はつねに36~37度ぐらいの体温を保つようできていて、体温が上がると血管が拡張して体内の過剰な熱を体外に放出したり、汗をかくことによる気化熱で熱を逃がしたりして、体に熱がこもらないようにしている。
そして、これらの機能のどこかが破綻すると、熱中症になってしまう。
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