
入社面接の時点でライフプランを明言
「子どもを3人産んでも、ずっと仕事を続けたい」。
資生堂コスメティクス事業本部でブランドマーケティングを担当している上野朋子さん(43)が、入社時の面接試験で宣言した言葉だ。就職活動中は業種ではなく「子育てしやすい環境かどうか」が企業を選ぶ基準だった。資生堂にエントリーしたのも、最長5年間の育休取得が認められる制度があったからだ。
自宅で個人塾を経営していた母親は、少女時代の上野さんにことあるごとに「主婦業も立派な仕事だが、女性が職業をもつことはさらに重要だ」と語り、「もっと子どもが欲しかった」と繰り返したという。弟と2人兄弟だった上野さん自身も、「ふたり兄弟だと1対1の関係性になってしまう。でも3人兄弟なら子どもの中で社会ができ、多様性が生まれるのではないか」と考えるようになった。入社面接時の宣言にはそんなバックグラウンドがある。
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