「法律術」コンプライアンス違反を排除する3カ条 ビジネスパーソンが最低限守りたいルールとは

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企業によるコンプラ違反

「個人と集団が起こす企業の問題」として、昔から変わらず起こり続けているのがデータ偽装だ。

コストを下げるために、定められた品質基準や求められる性能に達していない商品を納品してしまう。過去から慣習的に行われ、いつどうやって幕引きをすればよいかわからない状態になっている。こういうケースは結構多い。

仕様書に記載した品質を満たしていない商品を販売した場合は、不正競争防止法の虚偽表示に当たる可能性がある。また取引先に告げずに納品すると、債務不履行として取引先に損害賠償を行う必要が生じる。さらに、競合となる企業から営業上の利益を侵害されたとして訴えられる可能性もある。

データ偽装が発覚したときには、取引先など関係者への謝罪を行い、公表する。さらに、ほかのデータ偽装が行われている可能性も高いため、社内を徹底的に調査することが重要だ。

「下請けいじめ」もコンプライアンス違反である。例えば無理なコストダウンを迫るなど、下請けの企業に不当な要求をすると、下請法違反になる。下請けとなる企業には中小企業庁などが実態調査のアンケートを行っているほか、SNSもあり、問題が発覚しやすくなっている。「下請けは親会社の言うことを聞くもの」という意識があるのであれば、改めるべきである。

そのほか近年多発しているのが知的財産に関するトラブルである。知的財産には個人情報や営業秘密も含まれる。機密情報のランクづけを行い、しっかりと管理しなければならない。

組織の問題としては、今も多発している雇用調整助成金問題など、補助金の違法な取得がある。これははっきりと刑法の詐欺罪に当たる。サービス残業など労務管理の問題も根強く残っている。サービス残業の強制は労働基準法違反であり、罰則の対象となる。違反企業は厚生労働省のホームページに掲載されるため、企業イメージ低下につながる。

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