相手に「話を聞いてもらえない人」の話し方の特徴 自分の話を押し通そうとしていませんか

拡大
縮小

しかし、お客さんと何十回も打ち合わせを重ねて、そのたびに、いろんな悩み事や困りごとを共有してきた上司や先輩と、今日、初めてお客さんと顔を合わせた自分では、相手からの信頼が違います。

あるいは、いろいろな仕事の現場で、苦楽を共にしてきた上司と先輩。先輩は、上司からたくさんの指導も受けたでしょうし、それを吸収して仕事上の成果を生み出してきたはずです。その先輩が言っていることを、上司が信頼して受け止めるのも当然のことです。

信頼を積み上げていくには

逆の立場に立ったら、あなたもきっと同じ態度を取るはずです。10年前からお世話になっている先輩と、たった今、路上で声をかけてきた人。あなたは、どちらの話を真剣に聞き入れるでしょうか。

一方、そうして路上で声をかけてきた人と、何だか気があって仲良くなり、何年もの付き合いを重ねていったとすると、その人の話を聞く土壌ができあがっていくはずです。今、あなたと相手の間に信頼関係がない、相手からの信頼が薄いのであれば、まずは、そのことを自覚するところから始めましょう。

そのうえで、信頼を積み上げていくためには、ひとりよがりで「相手がわかってくれない」と思うことをやめ、相手が求めるものを理解することが大切です。相手が、何を欲しているのか。どういう気持ちなのかを考えましょう。

特に、自分の考えた順番で話すのは、あまり得策ではありません。あなたがどういうふうに考えていったのかという経緯は、説明を受ける相手にとっては、さして重要なものとは言えません。相手が知りたいことを、知りたい順序でお伝えしていくように心がけるべきです。

次ページ「何を言うか」も大事だが、「誰が言うか」も重要
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT