橋下徹氏「交渉で相手を動かす手法は3つだけ」

自分の目的を達成するのに必要なのは交渉力

弁護士時代と政治家になってからの「交渉」はまったく違うものだったという橋下氏(写真:的野弘路)
ビジネスでもプライベートでも、人と「交渉」する場面は意外と少なくない。自分の目的を達成する交渉力をつけるにはどうしたらいいのか。
弁護士、そして政治家として、さまざまな交渉にあたってきた橋下徹氏の新著『交渉力 結果が変わる伝え方・考え方』から一部抜粋してお伝えする。

権力を行使する前に「交渉」

今の時代、生身の力で相手を押さえ込んで、自分の目的を達成することは御法度だ。「俺がやれと言っているんだから、やれ」で相手が動かないときにどうするか。

その手段としては「交渉」しかない。「話し合い」あるいは「協議」と名前を変えてもいい。

僕自身の経験で言えば、大阪府知事・大阪市長・「維新の会」代表時代には、毎日が交渉だった。政策として「これをやりたい」と組織に指示を出す。例えば、2008年の知事就任直後には、約5200億円も穴をあけていた府の財政を立て直すために、年間約1100億円の収支改善を目標とする予算の見直しを指示した。

それに対して、部下である幹部職員たちは猛反発。「いや、そんなことはできません」「そんなことをしたら、大阪が大変なことになります」と。

僕は、知事としての人事権や予算権という強大な権限を持っていたので、権力をフルに行使して、強権的に自分の考えを決定事項とし、それに従わなければ人事異動をする、予算をつけないというやり方もできないことはない。しかし、最初から強権的な権力の行使などすれば、職員の協力を得ることができなくなって、組織は動かなくなる。だから、まずは「交渉」で話をまとめることに取りかかった。

交渉がまとまらなければ権力を行使することも考えなければいけないが、ともかくまずは「交渉」である。

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