プジョー、ルノー、シトロエンを購入する人々 購入者データに見るフランス3ブランドの個性
コンパクトなボディサイズで日本の道路事情にもマッチし、加えて他にはない洗練され、都会的なイメージを想起させるフランス車。メルセデス・ベンツやBMWといったドイツ車と比べれば販売台数は多くないが、街中でも目にすることが多くなった印象だ。
実際にここ数年間、フランス車は日本国内で売上を伸ばしており、日本市場での存在感を徐々に増してきている。ブランドでいえば、プジョー、ルノー、シトロエンの3つ。このうち、プジョーとシトロエンはステランティス傘下であり、ルノーは日産・三菱とアライアンスを結ぶメーカーだ。
ちなみにステランティスは、グループPSAとFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が合併してできた多国籍企業であり、フィアット、クライスラーのほか、ジープやアルファロメオ、マセラティ、オペルなど、フランス、イタリア、アメリカ、ドイツ、イギリスの計14ブランドで構成されている。
さらにさかのぼると、グループPSAはオイルショックで経営難に陥っていたシトロエンを、1976年にプジョーが傘下に収めたことで誕生している。つまり、プジョーとシトロエンは50年近く経営をともにしているわけだ。
では、これら3ブランドは一体、どんな特徴があるのか? そして日本ではどんな人が購入しているのか?
プジョー、ルノー、シトロエンの3ブランドのクルマを購入した人のデータを分析してみよう。いつものように市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」のデータを使用する。
■プジョー:460名
■ルノー:377名
■シトロエン:189名
※対象はいずれも2017年1月以降の新車購入者
※シトロエンから2014年に独立したDSオートモビルは、高級車市場をターゲットとし性格が異なるため、今回は分析対象外とする
なお、今回の分析対象者は、「2017年1月以降の新車購入者」であることを、予めお伝えしておく。1世代前の車種の購入者も含まれるから、「最新のフランス車購入者」というより、「ここ数年で増えたフランス車購入者」と考えてもらったほうがいいからだ。
女性が多めのシトロエン、男性多めのプジョー&ルノー
まずは、どのような人がフランス車を選んでいるのかを見ていこう。基本的な属性である性別・年代構成から確認する。
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