プジョー、ルノー、シトロエンを購入する人々 購入者データに見るフランス3ブランドの個性

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より細かく見ていくと、「洗練度合いが高くセンスが良い」プジョーと「個性的で遊び心のある」シトロエン、そしてその間のルノーといった結果となった。

この3ブランドは、前述のとおりラグジュアリーというより日常に溶け込むようなラインナップであるため、「ステータス性」のスコアが低いのも特徴だ。ステータス性よりも個性なのである。

マイナーチェンジで個性的なスタイルに磨きがかかったシトロエン「C3 エアクロス」(写真:Stellantis)

「技術力」「信頼感」「安定感」においては、新車購入者全体の評価より軒並み低い。このあたりは、国産車よりも劣っていることを理解したうえで購入していることが、見て取れる。そのマイナスを打ち消すほど、上述の各種イメージが高評価ということであろう。

モデル別でもさらなる特徴が

メーカーへのイメージに続き、購入した車種そのものへのイメージを確認してみよう。たとえば、プジョー 208を購入した人は208のイメージを、ルノー トゥインゴを購入した人は同様にトゥインゴについてそれぞれ回答した結果である。

ここでは、50サンプル以上の回答がある車種を中心に、各社の主力商品について取り上げている(シトロエン C4、ベルランゴはそれぞれ30サンプル、31サンプル)。まずは、プジョーの4車種から見てみよう。

プジョーでは「都会的」が5~6割といずれの車種においても高く、「運転を楽しめる」は4割程度と、シトロエンより高いがルノーより低いところに位置する。「スポーティ」も高く出ており、このあたりのイメージから、冒頭にふれたように男性が多くなっているのかもしれない。

SUVタイプである「2008」「3008」では「アウトドア」の回答が2割程度ある。一般にSUVは男性ユーザーが多いため、こういったラインナップからも男性が多くなっていそうだ。

Bセグメントハッチバック「208」のSUV版となるプジョー「2008」(写真:Stellantis

続いてのルノーでは、「トゥインゴ」と「カングー」での「かわいい」の高さが非常に特徴的である。

またトゥインゴとカングーの2車種は「個性的」のスコアも高く、まさにそれぞれのキャラクターがユーザーに届いている印象だ。トゥインゴは「運転を楽しめる」のスコアも6割近くと高い。

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