絶滅寸前「ドムドム」救った元専業主婦社長の半生 39歳初の職場は「SHIBUYA109」同僚は20代のギャル
私にもたくさんの不安があります。そもそも私は不安症なんですよ。これまでのお話も、自信があるからできたのではなく、自信がないからできたんです。
止まってしまうと余計不安になってしまうから、できないことをやるためにどうしようか考えて、1つひとつの不安をクリアするために行動してきました。
「いいところがある」と自分をえこひいきする
自信がないのも、不安なのも、きっとみんな同じ。だから、皆さんにはぜひ、自分を愛してあげてほしいなと思います。
「あばたもえくぼ」という言葉をご存じですか? 好きな人に悪いところがあっても、それすらチャームポイントに見えるという意味です。
若い方を見ていると、できないことをただマイナスに捉えて、それがまた壁になってしまっていることが多いように感じています。
自分に厳しすぎて、「こうあるべき」が強いんじゃないかしら。
でも、できないことを受け止めて、そのうえで「私にはほかにいいところがあるし」って思えれば、楽になると思うんですよ。つまり、自分をえこひいきするわけです。
私にはできないことも駄目なところもいっぱいあって、さまざまな業界で活躍しているすばらしい女性にお会いしては、「私って何も持っていないな」と思っちゃう。時には落ち込んだりもします。
そういうときに、こう考えるんですよ。「でもまあ、友達は多いほうだし、笑顔がいいって言われるし、それでいいか」ってね。
繰り返しますが、自信がないのも、不安なのも、みんな同じです。だからこそ、やろうと思えば、誰だって何だってできるはず。
そして、人は何歳からでも、変わろうと思えば変われます。
私も39歳で仕事を始めて、関わる人が増え、たくさんの学びを得て、すっごく変わりました。
そんな経験を生かして、おこがましいけれど、これからは悩んでいる皆さんのバックアップができたらという思いがあります。
生きていれば苦しいこともあるけれど、一緒に頑張っていきましょうね。
株式会社ドムドムフードサービス 代表取締役社長 藤﨑 忍さん
1966年生まれ。政治家の妻として39歳まで専業主婦を務めるも、2005年に夫が病に倒れ、生活のためにSHIBUYA109内のアパレルショップ『MANA』で店長として働き始める。オーナーの経営方針の変更により退職後、新橋の小料理店でのアルバイトを経て、2011年に居酒屋『そらき』を開業。料理の腕を常連客に見込まれ、2017年にドムドムハンバーガーのメニュー開発顧問に就任。『手作り厚焼きたまごバーガー』をヒットさせた後、正式にドムドムフードサービスへ入社。その9カ月後、代表取締役社長就任。2021年テレビ朝日系『激レアさんを連れてきた。』出演。著書に『ドムドムの逆襲 39歳まで主婦だった私の「思いやり」経営戦略』(ダイヤモンド社)
取材・文/天野夏海 撮影/赤松洋太 企画・編集/栗原千明(編集部)
Woman typeの関連記事
●「女は男に劣るから東京大学に入れない」バイアスだらけの東大で中野円佳がジェンダー改革に取り組む理由
●元宝塚おじさん役・天真みちる「カッコいい男役はできなかったけど、おじさん役を掘り下げる努力は無限にできた」
●【三石琴乃×水樹奈々】声優界のトップランナーが明かす逆境の乗り越え方
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら